全遊動05 最大の難関はライン送り

全遊動

 

メリットはいろいろある全遊動ですが、それに反比例してデメリットも各種あるわけです。その最大のものがライン送りです。全遊動ビギナーにとってはこれが大きなハードルとなって、なかなか実行(挑戦)に移せないのではないかと思っています。

メリットを発揮できる条件が厳しい

全遊動ビギナーがそれなりの結果を出すには、条件に恵まれていることが必須条件となります。
ベテランとビギナーを比べてみました。ベテランならそこそこの悪条件でも結果を出すでしょう。でも、ビギナーだとよほど条件が整ってないと全遊動の「ぜ」の字にさえ到達できないでしょう。なぜなら、全遊動釣法をスムーズに実行するにはいくつかの条件が整っていなくてはなりません。その条件とは次のようなものです。
●無風、せいぜい微風
●ベタ凪~さざ波
●適度な流れ
●ある程度の水深
これを裏返すと、強い風、荒波、速い(もたは遅い)流れ、浅場は全遊動に適していないということです。強風や荒波、本流は半遊動でも苦手としている条件ですが、全遊動ほどではありません。ビギナーでも半遊動なら釣りは可能です。
では、なぜ全遊動では難しいのでしょう? 答えの大半はライン送りにあります。

全遊動を左右するライン送り

皆さんが把握している全遊動の仕掛け=サシエは、流れに乗ってマキエと同調しながら沈んでゆくというシーンです。さらに、サシエが先行し、仕掛けが張れていなければなりません。その状態を維持するのがライン送りです。半遊動の場合、ウキの流れを妨げないようにラインをどんどん出せば(限度がありますが)サシエは水平移動します。そして、どこかの地点でマキエと同調すると計算します。
一方、全遊動ではラインをどんどん出すわけにはいきません。仕掛けが自由に沈めばサシエは先行せず、仕掛けの張りを保つこともできないからです。といって、ラインを張りすぎると仕掛けは沈まず、タナを探るのが不可能になります。
この「張らず緩めず」というのが全遊動の最大のキーポイントで、ビギナーが対面する大きな壁といっていいでしょう。穂先の下のラインが常に「ノ」の字を描くようにすればそれが可能になるという基本的な操作があるものの、これとて風、波があれば簡単にはいかなくなります。ボクの場合、風があるときは可能な限りラインの切り返しに努め、ときどきは仕掛けを引き戻しています。とはいえ、海の中の出来事なので確認のしようはなく、あくまでもボクの頭の中で想像しているに過ぎません。ビギナーでも適正なライン送りができるウキがいくつか開発されていますが、それは別の機会で触れましょう。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました